知を愛するノリゾーのブログ

哲学の知識を整理しつつ、身近に起こったことに対してのまとめをしていく。

〜トヨタから創造性が失われていく〜

f:id:norizo-000:20190307221346p:plain

労使交渉

 トヨタの労使交渉の内容がYouTubeで見ることができることは知っているだろうか

 3回目の話し合いが終わり最終局面に入ってきたところで

 来週には回答があると思われる

 100年に一回の大転換期だと危機感を持ち

 会社側と組合側とで賃金や働き方の本音のトークが繰り広げられている

努力している人に報いる

 トヨタ「プロになろう」という言葉を何度も出して

 意識の変革を促している

 自分の専門性を高めて自社のみならず

 他のところでも競えるような人材を増やしたい思いがあるようだ

 その意志があるものやリーダー格の人に対し

 組合側も報酬を求めて交渉に至っている

 つまり努力している人に正しい報酬を与えるということだ

「予告された報酬」がもたらすもの

 心理学者のカール・ドゥンガろうそく問題を使い

 ニューヨーク大学グラックスバーグが「予告された報酬」によって

 どのような影響が出るのかを研究した

「ろうそく問題」とは

 ろうそく、マッチ、画鋲がある下の図のような状況から

 f:id:norizo-000:20190307213538p:plain
 テーブルの上にろうが垂れないようにろうそくを壁に付ける方法を

 考えてほしいというものだ

 この問題の正解は下の図のようになる

 画鋲の入っていた箱を土台にする発想により解ける問題だ

 

 

f:id:norizo-000:20190307214659p:plain

 

  この問題を用いてグラックスバーグは

「早く解けたものに報酬を与える」と約束をした時

 回答時間を調べた

 その結果平均4分ほど長くかかることがわかった

 つまり報酬を与えることで発想力のいる問題を解く能力が

 低下してしまうことがわかった

 今後どうなるのか

 報酬が得られるような制度になっていくことによって 

 もっといいものを作ることよりも

 自分の報酬が上がる仕事を選ぶようになり

 組織から創造性が失われていく

 もう一度創造性のある人材が欲しいのであれば

 バッターボックスに立ち失敗を恐れさせない風土作り

 報酬にこだわらず自分のやりたいことにチャレンジできる

 環境づくりに取り組んでいってほしいと思う

絶対菜食主義ヴィーガンの考え方

f:id:norizo-000:20190306202029p:plain

ヴィーガンとは

 酪農製品つまり動物から摂取することなく絶対菜食主義者のことである

 動物へ苦しみを与えることの嫌悪感から

 動物から得られるものを取らないようにするという考え方だ

日本のヴィーガンの人口

 2014年の調査では2.7%の人がヴィーガンであることがわかっている

 ヴィーガンに似たベジタリアンの比率でも4.7%と低い

ベジタリアンとの違い

 野菜しか食べないといったベジタリアンの考えに対して

 ヴィーガンは動物製品全てから避けるという考えだ

 卵や牛乳なども含まれ

 革製品や毛皮なども排斥する

 

動物達の苦痛

 オーストラリアの哲学者ピーター・シンガー

 人は動物を食べなくても健康的に生きていくことができると主張した

 畜産業者の中には劣悪な環境で動物を飼育しているところがある

 身動きのできないような狭いゲージに何羽も入れられたり

 食肉解体では動物達に苦痛をもたらす

 人と動物には苦痛を感じることができるという

 共通の種であり一貫性を持って考慮されるべきと言っている

自分はどう思うか

 社会では生きていくために畜産業を通して食料や仕事が生まれている

 今やどこの店でもメニューには肉があり提供される

 スーパーにはパックに包まれた肉が並ぶ

 ここまでタイムリーに食肉が提供されているということが

 どんなにすごいことかと考えさせられる

私たちはどうするか

 ヴィーガンという言葉を初めて知った人も多いと思う

 知ることでこの考えについて自分の考えが生まれる

 これから大事なのは周りにある当たり前だと思われているものが

 どうして当たり前なのかを疑い事実を自分で調べ行動に移すことだと思う

動物の解放 改訂版

動物の解放 改訂版

 

 

〜職業の選択は自分の意志なのか〜

f:id:norizo-000:20190303215219p:plain

自由の苦しみ

 3月が始まり就活の時期となった

 自分のやりたい仕事や興味のある仕事を探し

 説明会に参加している人が多いと思う

 仕事を探すことは誰に決められものでもなく

 自分で「自由」に決めることができる
www.norizo.work

その選択は自由に決めたことなのか

 偏差値の高い大学に入り大手の企業に就職する

 自分で大学を決めて就職先も決めたと思うかもしれないが

 本当にそうだろうか?

 その企業で何がしたいのか

 明確な人は少ないのではないかと思う

 なんとなく世間から認められた大学を出て大きい企業を選ぶ

 これは自由に選んだとは異なるように感じる

自由を見つける

 今の自分の持ち場立場で不自由に感じることがあるかもしれない

 自由な選択とはどのようなものかを見つめ直して

 自分の中のその自由を今の環境で見つけ出してみてほしい

最後に

 武器になる哲学

 この本の中に紹介させていた現代アーティストのヨーゼフ・ボイス

 メッセージを紹介したい

 私たちは皆アーティストであり社会という芸術作品を

 ひとりひとりが作り上げるという思いで日々を過ごすべきだ

〜「自由」が就活生を苦しめる〜

f:id:norizo-000:20190302100335p:plain

選択の自由

 就活の時期になり就活生に突きつけられるのは

 仕事を自由に選ぶ権利

 選んでから望み通りにはならないが

 自分が何をしたいのか

 その企業に入ってどう成長したいのか

 いろんな判断基準で選んでいるだろう

自分が何をしたいのか

 中学、高校の頃からやりたいことがあって

 大学を選んでいる人が最近は少ない

 大学3年の終わりになり何をしたいのか考えることになる

 近頃よく見かける言葉で

 「好きなことで生きる」がある

 この言葉からも昔に比べて

 親や周りからの影響で職業の選択をすることが

 減ってきていると思う

 色々言われなくなることで楽になったところもあるが

 自由な選択を突きつけられた時に

 自分で判断をするということに慣れていない

仕事のやりがいとは?

 コンビニバイトの経験のある友人は

 公務員の人たちはどのようなやりがいを

 感じているのかという疑問を抱いていた

 コンビニでは接客を通してお客さんへの気遣いの面で

 工夫をこらしたり、商品を見やすく置いたりと

 気を配ることで目に見えるものがある

 では事務系の人たちはどうなのか

 私の考えとしては目の前には対象となる人は見えないが

 最終的に公共サービスを利用する人たちが滞りなく

 利用しやすくなったり、

 書類などがタイムリーに提供されて

 ストレスなく過ごせるような姿を

 思い浮かべてみるといいのではないかと思う

孤独と責任

 今、自由に選択ができる立場にいる人たちは

 誰も自分の選択を拒みもせず

 その選択に重要なものを感じていると思う

 自分でものごとを判断する機会が少ないため

 判断が難しいと思うが

 自分自身が今まで何を感じた時に心が動いたのか

 自分を見つめ直してみるといい
www.norizo.work

 最後に

 今回は

 武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

  山口 周

 自由からの逃走

  エーリッヒ・フロム(ドイツ出身の社会心理学精神分析、哲学研究者)

 彼の「自由」とは本当に良いものなのかから

 就活におけることについて考えてみた

 フロムはファシズムがなぜ浸透したのかを心理学的に分析し

 自由に対しての問いかけをしている

 気になる方は手に取ってもらいたい

自由からの逃走 新版

自由からの逃走 新版

 

 

〜努力し続けるための思考〜

f:id:norizo-000:20190228185654p:plain

なぜ努力するのか

 今何に対して努力をしているだろうか

 ・誰よりもサッカーや野球が上手くなりたい

 ・自分の知識を多くの人へブログで伝えたい

 それぞれ何か努力しているものがあるだろう

 目的を達成するための努力がある

決められた報酬

 頑張った人には必ず報酬(お金など)が与えられるとしよう

 この時あなたは頑張ることができるだろうか

 

 頑張れると思った人もいるだろう

 

 だが、その頑張りはどのような意欲が湧いているだろうか

 お金がもらえるから頑張る

 という考えになっていないだろうか

 

 努力すると必ず報われるという考え方では

 自発的な自分がこうなりたいという取り組みから

 報酬ありきの取り組み姿勢に変わってしまう

成果を出すために

 自分自身でモチベーションを維持して

 ひたむきにやれるような気持ちを持ち続けるためには

 自分が成果に値する人だと思うことが大切である

 

 そのためにあらゆる努力をしているのだと認識することで

 努力することが目的として自分のモチベーションを維持することができる

 

〜思考を始めさせる魔法のことば〜

f:id:norizo-000:20190225191808p:plain

感情には理由がある

 感情と身体はとても関係が深くお互い影響し合っている

 感情が影響する場面では・・・

  マラソンでランナーとして走っていて周りから応援してもらえると

  気持ちが高ぶり身体が軽くなったように感じる

 身体が影響する場面では・・・

  疲れという感情が湧いた時には長時間座っていることで

  血流が悪くなっていることが原因になっている

 感情が湧くときは身体の影響による理由がある

感情は脳の思い込みが多い

 感情とは自分の体が経験したことにより作られている

 ・応援してくれる人の声を聞いたり見たりした

 ・長時間のデスクワークで血流が悪くなった

 といった自分の行いから感情が湧いている

 つまり脳が体の五感から感情を作り出しているといってもいいだろう

自分と向き合う

 疲れた、眠い、やりたくないなどネガティブな感情が湧いたとき

 自分に対して問いかけてみてほしい

 『で?』

 意味としては「だから何なの?」「なんで?」という意味合いだ

 このことばで自分と向き合うことができる

 私はこのことばでネガティヴな感情と向き合い新たな感情を作り出す

 疲れたから何?

 なんで眠いの?

 なぜやりたくないの?

 自分の中で問いかけてみると自分のみが知っている原因にたどり着く

まとめ

 『で?』と問いかけると自分の中から

 一歩離れた視点に切り替わるような感覚になる

 このことばは思考を始めさせる魔法のことばである

 

〜道徳とは(3)〜

ロッコ問題

 有名な思考実験のトロッコ問題

 

f:id:norizo-000:20190219194205p:plain

 

ロッコが止まらなくなってしまいこのままだと5人のがひかれてしまう

あなたはトロッコの方向を変えることのできるレバーの近くにいる

方向を変えた先には線路上に1人の作業者がいる

あなたはこの時どうしますか?

 

カントとベンサムならどうするか

 カントなら人の運命を自分で変えてはいけないと判断し方向を変えないかもしれない

 一方で

 ベンサムは5人よりも1人の犠牲で抑えられるならば方向を変えたかもしれない

 この実験の状況は極端かもしれない

 だがこれからこの問題に直面する

AIを搭載した自動運転車

 AIが車の先の状況を把握し自動走行する

 もし先に横断歩道を渡る歩行者がいて避けなければいけない場面で

 トロッコ問題よりも複雑な状況に直面する

 単純に人数が多い少ないの違いだけでなく

 年齢や性別も異なる人が目の前にいたらどのような判断をするだろうか

 実際に判断するのはAIだ

 これからAIの開発が進む中で判断基準がどうなるのか

 人間である自分自身がまずこのような問題に向き合ってみてほしい

 


www.norizo.work

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村